簡単に私の競輪歴を紹介しよう。

もう引退してしまったが親戚に競輪選手がおり、競輪の話は正月とお盆の親戚が集まるときに話を聞いていたくらい。
その時は興味もなかった。

大学生になってパチスロにハマり競馬も競艇も競輪にも手を出す。いわゆるギャンブル廃人だ(笑)
その後、個人で数回万車券を的中し競輪にのめり込んでいく。

競馬や競艇では的中や収支も含めうまくいかなかったが、競輪はなぜか私と相性が良かった。

そもそも競輪は競馬に比べて着順の分母が低く、競艇よりも払戻が高い。
競輪を深く知れば、競馬よりも的中しやすく、競艇よりも稼ぎやすいのが競輪の特徴だ。

だからと言って的中することは簡単ではないのだが、競馬で言う馬、競艇のモーターといった具合に競輪にも年々変化が起きている。

まず簡単に言うと「ピストバイクの質」がかなり向上した。
10年位前から自転車自体が一般的となり、スーツ着たサラリーマンもロードで通勤したりしているのを目にすることが増えたなか、ピストバイクも一般人でも走行すること簡単になり誰でも乗れる。
自転車競技で使用されているピストバイクなんかも普通にサイクルショップへ行けば手に入れることができる。競輪選手のピストバイクはオーダーメイドなので同じではないが…近いものが一般人にだって乗りこなせる時代となっている。
2000年代頃から、各競輪場にて上がりタイムが更新されているのは乗り物自体が進化しているからだといえる。

だからと言って強い選手がすんなり勝てる甘い世界ではない。

人が漕ぐから馬やモーターに関係なく、実力だけで着順予想をすれば勝てると思ってしまう。これはちょっと競輪をかじった人が陥り易い罠だ。それで「的中しない」「競輪は勝てない」なんて嘆いている人がいる。誰でもその道を通り、そこで挫折する人も多いようだ。

近道しようとして「予想サイト」に手を出す気持ちもわかるが、『膨大な過去レースをデータ化してAI予想だ!独自のデータに基づいた鉄板予想だ』なんて言っている予想サイトがあるが、そんな簡単に的中できるかっつーの。

選手たちは毎年歳を重ね、級も変動し、新人レーサーがデビューし、といった具合に変動する中で【確定的なデータ】が取れるわけがないのだ。
新人レーサが出走した時点で不確定要素が生まれているんだからデータ予想なんて生み出せるわけがない。

重要なのは、その時の選手が好調か否か、このレースで勝ちたいと気合が入っているか、次の参加するレース、グレードレースに合わせて調整しているのか?
などと経験と実践から様々な状態を加味しなければならない。

それを個人で全てカバーするのは無理な話で、だから新聞や雑誌には「取材班」としてチームで予想をたてているよな?「三競」のように多くの情報を仕入れることができる環境であれば、その中で取捨選択をし日々の予想の練度をどれだけ上げて行けるかが的中のカギとなる。

例えばレース前に選手の脚見せが競輪にはある。そのときに選手はラインを見せ、これから走れる力の度合いを観客に示すことができる。
勿論、全力疾走ではないからアップがてらに脚見せを行う選手もいるので、遅いからと言ってレース本番で力が発揮されないわけではない。

特に今はインターネットで情報が開示、簡略化されて画面一つでレースの詳細を見ることができるが、それだけで的中はできない。

競艇なんかは競艇場ごとに強いポジション(IN)と弱いポジション(OUT)が明確に表れているから、予想もしやすいだろう。
困ったらINで予想すれば、トリガミになる可能性は高いが的中は出来る。

競輪も競輪場ごとに特色があるが、インとアウトの様なポジションはない
競輪はラインが重要とされている。ラインは競輪の最大の特色で、ラインは選手が「より勝てるよう」に、「自分の脚を活かすため」に競輪運営のJKAが認めている行為の一つだ。
ラインの種類は様々で、地区が同じ、前にも手を組んだことがある、自分の走りに集中したいから誰とも手を組まない、とこちらも組み合わせ次第で膨大なデータとなる。あと嫌われているから組まれない選手もいる(笑)。

どういうことかと言うと、逃げ脚に自信がある選手や若手が前を走り風を受ける代わりに、後ろ(番手)選手は他ライン選手が迫りくるのを守る(捌く)といった感じにポジションごとに役割を振って走ることができる。これで他選手と差をつくることができ、レース結果でライン選手が1位~3位を独占することもある。

とはいえラインだけ見て偏って予想するのは痛い目を見る。ラインは崩れることもあるからだ。
基本的に競輪はラインで圧倒してライン選手同士で入着してしまえば次のレースでも手を組むことができるしお互いの動きも合わせやすい。が簡単にはそうはならない。

そこを崩す選手が存在するから的中は難しい。競輪では本命の選手と対抗の選手が存在する。
圧倒的な選手であればライン決着の予想で問題はないが、ラインは崩れる、崩される。

競輪予想において、誰が1着になるかを想定しまずはそのラインで入着を考える。
そして対抗となる選手がどの選手かを想定する。その選手がどんな走りをする選手かで最終的な予想は変わってくる。

あと予想で重要な点、競輪場は主に3種類長さのバンクがあり333バンク400バンク500バンクの3つある。
全部同じではなく、細かいところで同じ300バンクでも直線距離が長い短いがあり、またカーブに差し掛かる傾斜は1度でも違えば全く違るバンクで走っていると言える程違いが明確になっている。

競輪場は43つあるが全部の競輪場で共通点はあっても「細部は違う」ので400バンクの○○競輪場で成績が良かったから次の○○競輪場も同じ400バンクだから勝てる。
なんてことにはならないから競輪はやはり奥が深い。

バンクの特色の中で2つに分けると先行が不利か有利がある。
有利であれば先手で先頭を取りレースを主導し「逃げ」。不利であれば、「捲り」と「差し」が効くので前に出ない位置取りをする。先行選手も後方から攻めることに限られるので予想はしやすい部分となる。

また競輪場のタイプでドーム型バンクと屋内バンクなのか屋外バンクなのかが重要で、これは天候と風を考慮する要素になる。ドーム型バンクなら天候には左右されないのであとは選手の状態とバンクとの相性・ラインを見ればよい。
屋外バンクであれば風と天候(雨)が重要になる。競輪は大雨でもレースを続行するので特に注意が必要だ。また風は選手の体力を削り煽られラインが崩れることもあり、どういうポジションで選手たちが走るかを見極めねばならない。

ここまで私の予想ウンチクを述べても、結局買い目(組み合わせ)を出すのは自分自身だ。
チームで集めた情報と私の方程式、この組み合わせは誰にも盗めない。

私が考える競輪予想の大基本は「選手の状態」「バンクとの相性」「ライン形成」と「天候」と思う。

特に選手の状態は必須事項だ。選手の状態を見ていないと、ライン選手が全滅する可能性もある。
それがわかるのはレース前の脚見せになる。脚見せを見ないで予想をするのであればオススメはしない。

脚見せはまず前提条件で、そこで分かる情報を予想へ昇華させる。
これこそが競輪予想において的中に近づく一番の方法だ。

ページの一番上へ