若い頃は、競馬、競艇、競輪だけでなくパチンコにも嵌まった時期がある。
競馬関係者も午後になると、よくトレセン近くのパチンコ屋に現れることから、取材や仲を深めるためにパチンコ屋によく通っていた。
当時は他のジャンルもひと通り手を出したが、競馬以外は極めようと思わなかった。
というか競馬以外勝てる気がしなかったこともある。
それぞれのジャンルを極めることができれば、ギャンブルを超えた領域で楽しむことができるんだろうけど、競馬だけは「ギャンブル」だと思ったことは一度もない。
それが競馬を極めようと思った要因。
走るのは馬。
同じ馬でも、人間と同じように能力差がある。
まずは、その能力比較がきちんと自分の物差しでできなければ、そもそも競馬で勝つことは無理だと思っている。
だからといって、単純に強い馬が勝つとも限らないのが競馬の面白さである。
最初は、簡単には勝たせてもらえなかったけど、とにかく馬を知ることで一気に勝てるようになった。
馬を知らなければ、素人にはそう簡単には勝つことは難しいのが競馬だと思う。
本気になった人とそうではない人とでは格差が生まれる。
競馬を極めている人にしかわからない感覚かもしれないが、株式市場などと比べても競馬の馬券市場における相手は、まだまだ弱い。
競馬ファン全体が猛者ばかりであれば馬券で儲けることは非常に難しく格差も少なくなるだろうが、そうはなっていない。馬の能力差を見れる人間というのはかなり少ないんだと思う。
そして、先程も言ったように強い馬が必ずしも勝つわけではない。
展開で有利な馬が、強い馬を倒すこともある。
競馬場ごとにコース形態が異なるだけに、得意不得意はハッキリとしている。
だからといって不得意な条件でも、相手との力差があり過ぎれば、苦手なコースでも能力で押し切ることもできる。
つまりコースの得意不得意だけでも予想は成り立たない。
「能力」
「各馬の走り方の特徴」
「展開の想定」
「調子の良し悪し」
「馬場適性」
最低でも、これらを相対的にジャッジできる能力が競馬(馬券)で勝ち組に回るためには求められることになる。
予想業界では、「関係者情報」を売りにしているところが目に余る。
調教師が「勝たないと困る」と言っているとか、厩舎スタッフが「勝てる」と言っているから勝負気配が高いとか、そのような情報はあくまでも陣営の願望に過ぎず関係者情報と言えるほどの根拠ではない。
1頭で走るわけではなく、相手が他にもいるのだ。
主観だけでは盲目になって、正しい判断ができなくなる。
厩舎の関係者情報は、
「走り方の特徴が変わったのかどうか」
「走るフォームを変えるような意図的なトレーニングを行っているかどうか」
「レースではどのような作戦で臨もうとしているのか」
「調教を終えた後の息の入りはどうだったのか」
これらの情報を正確に聞き出すことが重要である。
勝負気配が高いとかそういうことは、出走経緯などを観察していればわかるし、馬主サイドに聞けば、「勝って欲しい」「勝たせるように発破をかけておいたけどね」といった話が返ってくることもあるが、上辺だけの情報は、情報としての価値はほぼなく、たいていは関係者の願望に過ぎない。
その願望を、関係者情報として堂々と販売している予想サイトが目立っており、そのような情報をお金を出して購入してしまう予想サイトファンが多いから、世の中には質の低い予想サイトばかりが蔓延してしまっている。
「力を発揮できる状態にあるかどうか」を確認すること。
これが関係者情報としての価値であり、相対的なジャッジは関係者情報ではなく、先述した「能力比較」「各馬の走り方の特徴」「展開の想定」「調子の良し悪し」「馬場適性判断」、これら最低5つの項目を網羅する必要がある。
また世間には血統予想というのが出回っているようにも感じるが血統はあくまでも傾向に過ぎず、同じような血統でも得意不得意なコースが全く異なるケースもあるため、あまり鵜呑みにしない方が良いだろう。
走るのは競走馬個体であり、同じ血だとしても全く特徴は異なるのだ。
ただの傾向を、血統論というまっとうな理論っぽく見せて論破しようとしている者も多いようだが、偏り過ぎており、あまりにも判断材料が不足するため血統だけで判断してしまっている方には、警鐘を鳴らしておきたい。
ブラッドスポーツとは言うが血統が走っているわけではなく、競走馬には1頭1頭それぞれに個性がある。
生き物だから当たり前だ。
関係者情報は「いつもと違う何か変わった工夫をしているのか」等の判断材料の1つに過ぎないが、それはそれで表にまず出回ることはないためそこに価値がある。
相対的に、そのコースその出走メンバーでどれくらいやれそうなのかを客観的に判断せぬまま、偏った予想をしてしまうことが競馬で勝つためには邪魔な要素になる。
競馬に詳しくなった頃に勝てなくなってしまう人も多い。
それは、競馬に詳しくなったと勘違いして偏った判断をしているところに原因がある。
そのような状況に陥っていることに気づかなければ、負け組のまま。
そこを越えた者だけが、本当の意味で競馬で勝てる人間だと思う。
判断材料になるような[関係者情報]を入手できる立場の人間は、そう多くはない。
だからこそ、競馬(馬券)市場の相手は弱いと断言できる。
弱い者がいるからこそ勝てるわけであり、この格差が縮まることは望まない。
ただし、ともに競馬を楽しめる同士を私どもは求めている。
勝ってる人間だけで競馬をやっていても、面白さは続かない。
だからこそ、私どもの仲間として、本気で競馬を楽しみたいと考えてくれるファンの方にだけ、「三競・的中の法則」を通じて、競馬の勝ち方を伝授していきたい。